これではだめだ

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20071016dde041040043000c.html
法廷と慣習 - Flying Floppy Wafer

 滋賀県長浜市で06年2月、グループ通園中の幼稚園児2人を刺殺したとして殺人罪などに問われた鄭永善被告(35)=中国籍、日本名・谷口充恵(みえ)=に対し、大津地裁(長井秀典裁判長)は16日、確定的殺意を認定した上で「犯行当時は刑事責任能力が著しく減退した心神耗弱状態だった」として無期懲役(求刑・死刑)を言い渡した。長井裁判長は「統合失調症の大きな影響を受けているが、善悪の判断や行動を制御する能力を完全に失っていない。身勝手で酌量の余地がない」などと述べた。弁護側は判決を不服として控訴した。

 公判では、鄭被告の刑事責任能力の有無が最大の争点となり、検察側は被告が事前に逃走資金を準備したことなどから「犯行前後の行動は合理的で計画性があった」と指摘。完全責任能力があったと主張した。

 これに対し弁護側は、鄭被告が04年ごろに統合失調症と診断されて入通院し、事件の半年前からは治療を受けずに症状が悪化したと説明。無罪または減軽を求めていた。

 判決では心神耗弱状態とした精神鑑定結果を支持。動機については「娘がいじめられているとの妄想を抱き、うらみを募らせての犯行だが、邪推に過ぎない」などと結論付けた。

 今年2月の初公判で、鄭被告は「砂人形を刺した」と全面否認。弁護側の請求で精神鑑定が実施され、心神耗弱状態だったとされた。【豊田将志、近藤希実】

 滋賀2園児殺害事件 昨年2月17日午前9時ごろ、滋賀県長浜市相撲(すまい)町の農道で、市立神照幼稚園のグループ通園の当番だった鄭永善被告が乗用車で長女ら3人を送っていく途中、武友若奈ちゃんと佐野迅君(いずれも当時5歳)を包丁で刺し殺したとして起訴された。鄭被告は2人を放置し、長女を助手席に乗せて逃げ、約2時間後、逮捕された。

病気のせいにされたのでは、被告も被害者側も報われないのではなかろうか。
控訴は当然かと。